キッチン Kitchen

毎日の食事はからだをつくるもととなり、誰かと一緒に美味しい食事をとることは一日の中でも華やかな時間だと思います。
そのため食事の準備をするキッチンは、家の中で重要な場所だと考えています。

キッチンは道具や食材、電化製品など、物がたくさん集まる場所でもあります。
使いやすく機能的で、長く使えて愛着の湧いてくるキッチンを、いろいろな形で考えています。

料理のしやすさ

キッチンカウンターの上の作業スペースが広いと、料理の下ごしらえやお皿を並べるスペースとして何かと便利です。
カウンターの上でも、洗う、切る、火を通す、盛り付ける…などいろいろな作業が同時進行で行われるため、体で覚えた複雑な動きに応えてくれる作業スペースが必要です。
戸棚や引出なども、手の届く場所によく使うものをしまうと、料理中に効率のよい動線が描け、作業性が良くなります。

楽しく料理できること

食材の色合い、鮮度、熱の通り方などが鮮やかにみえるためには、キッチンの明るさと照明も大切です。
できればキッチンには、自然光の入る窓を設けたいと思っています。

キッチンの照明は演色性の良いものを選び、自然光のもとで見るのに近い、食材の自然な色が感じられるようにします。

和食器や洋皿、碗、湯飲みやティーカップ…色とりどりの食器をたくさん持っている人も多いでしょう。 埃が被らないよう戸棚の中にしまうのか、毎日使うものは棚の上に並べておくのか… 食器を選ぶことは楽しみの一つですが、数が増えるとしまう場所も一工夫が必要です。

しまいやすさ・収納

キッチンはたくさんの調理道具や食器、食材やストック品の集まる場所なので、
それらのものをそれぞれ分類して収納でき、使うときに取り出しやすいたっぷりとした収納があれば便利です。

またキッチンに付属したパントリーがあれば食材庫としてだけでなく、災害時用の備蓄品も使い回しながら備えることができます。

家電の置き場所

炊飯器、トースター、コーヒーメーカー、ポット、オーブンレンジ、ホームベーカリー…キッチンには様々な電化製品が集まります。
料理の時やお茶を入れる時など、日常で使用頻度の高いこれらのものは、使いやすい場所に定位置を確保します。
シンクの近くが良いもの、食卓から使いやすい方が良いもの、すっきりと引き出しの中にしまいこむなど、それぞれの使うシーンに合わせて定位置を決めます。

キッチンカウンターとL型に配置した家電スペース。キッチン側には、電子レンジ、トースター、炊飯器、ポットなどを置き、食卓側からは扉付の収納になっている。木製のカウンターの上は、コーヒーメーカーが置かれたり、食事時には配膳カウンターになったりする。
コンパクトなキッチンでは、電化製品をどのように格納し、かつ使いやすく計画するかを色々な方法で考えます。

掃除のしやすさ

カウンタートップやドア材の仕上げにはさまざまな素材があります。
カウンタートップはステンレスや石、人工大理石材、ドア材は塗装仕上や木製など…それぞれの素材に良いところがあり、選ぶのも迷ってしまいます。
汚れや傷に強く、形がシンプルであることで、掃除や手入れがしやすく、長く大切に使うことができます。

白い艶有塗装仕上げの扉材。表面はつるつるしていて、汚れを拭き取りやすい。カウンタートップは汚れにも傷にも強いステンレス。
タイル貼りの壁。目地の掃除は少し手間に感じても、その風合いは他の素材にはないタイル独自のもので味がある。