一人暮らしの家
A Small House for Living Alone

建物概要
構造規模:木造
一階床面積:27㎡(8.2坪)
二階床面積:22㎡(6.7坪)
延床面積:49㎡(14.9坪)


Structure:Wooden
1st floor area:27㎡
2nd floor area:22㎡
Total floor area:49㎡

一人暮らしのための小さな住宅。
15坪の家の中に、一人暮らしの生活に必要なものを盛り込み、不要なものは削ぎ落として全体のかたちをつくる。

一階は主となる生活空間で、リビングと寝室、洗面室、浴室がある。
一階は全体で約8坪の広さであるが、どの部屋もつながったワンルームのような親密な距離感覚であり、日常生活では立ち回りやすく便利である。
リビングやキッチンは庭とつながり、明るい自然の光が入る。寝室はベッドとクローゼットがあるだけの小さな部屋であるが、窓からは庭の立木がみえ、午後の光が入る。

吹抜にある回り階段を上がると、二階は広間になっている。この広間はいろいろな用途で自由に使える場所であり、15坪の小さな家であるからこそ必要な空間だと考えた。
吹抜けと繋がったリビングの延長として使っても良いし、泊まり客を招くときにはゲストルームとして活用できる。将来住人が増えたときの予備の場所としても、部屋を増やすことができる。

敷地の形は北西に斜辺をもつ変形三角形をしており、北と西側を小さな庭とした。
庭に面した出窓の前にはソファがあり、ここも庭の木のみえる場所である。またそこに座るとガラス窓を通して北側のアプローチの木々や、その先の北庭へと視線が抜ける。
階段上には大きな北窓があり、空が見え穏やかな北の光がリビングに入る。

仕舞う場所

限られたスペースに日常で使うものを全てしまえるように、造り付けの収納家具には各部分で工夫をする。
玄関には靴や傘・手袋など外出時に必要なものをまとめて収納できる玄関収納を造り付ける。洗面室には洗面用品やタオル、ストック類などを収納する吊戸棚を設置。
寝室には十分な量のクローゼットをもうけ、日常使いの服を収納する。
出窓前のソファの足元には、奥行きの深い引出をつくりリビングの収納とする。

またキッチンとダイニングの間にはカウンターを兼ねた四方から使える収納家具を置き、食器やキッチン家電、ダイニングの細々したものなど各方向からアクセスする。
その他にも、キャンプ用品や防災備蓄品、季節外の家電など、家の中にしまう場所が必要なものは色々ある。
普段使う頻度が低いものは、二階に納戸や予備のクローゼットとして収納場所を確保する。
主な生活空間である一階に日常で使うものを優先して収納することで、小さな家でも機能的な収納計画とすることができる。

建物概要
構造規模:木造
一階床面積:27㎡(8.2坪)
二階床面積:22㎡(6.7坪)
延床面積:49㎡(14.9坪)

Information
Structure:Wooden
1st floor area:27㎡
2nd floor area:22㎡
Total floor area:49㎡